米国、デフォルトか?

「まさかそんなこと、起こるはずがない」ということが、しばしば起きます。

議会と大統領の間で一向に折り合いがつかない米国予算の問題ですが、今のところ、ほとんどの史上関係者が「まず、デフォルトはないだろう」という見方です。まさか、米国経済を破壊し、世界経済にスーパーメガトン級の衝撃を与えるような選択を、米国の下院議員がするはずがないというもの。

しかし、下院共和党に強い影響を持つ「ティーパーティー派」の人々のなかには、「世界経済なんかどうなってもいい。米国人のなかでも貧乏人がどうなろうと知ったことではない」と過激なことを言っている人がいます。その人たちは「世界をまるっきり変えよう」という幻想にとりつかれているようです。

問題は、このウルトラ保守派の協力がないと、下院の共和党員の多くが次の選挙で当選できないことです。それゆえ、米国と世界を危機に向かわせているのがわかっていても、無謀なチキン・レースを演じているのです。はたして本当に、この人々が10月17日の債務上限引き上げ期限までに大統領と妥協するか、誰にもわかりません。

いずれにせよ、たとえデフォルトが直前で回避されたとしても、こんな無責任なことをする人々が牛耳る米国に、世界の基軸通貨をまかせていくわけにはいかないと、多くの人が思い始めています。2011年の騒動の際もそうでしたが、また再び、「ドルじゃない基軸通貨を」という声が強くなるでしょう。

7年前、ワールドメイトの富士箱根神業で深見東州先生は、「あと6年でアメリカの時代は終わる」と喝破されましたが、本当にそうなりつつあります。



■10・17「米国デフォルト」現実味…その時、世界経済は?

このままアメリカは、デフォルトに陥るのか。アメリカの「債務上限」問題が一気に緊迫し始めている。

 日本と違ってアメリカは、政府の借金枠が法律で決まっている。現在、上限は16兆7000億ドル(約1630兆円)。すでに上限に達し、新たに借金できない状態だ。アメリカ政府の国庫は「10月17日」に底をつく。それまでに議会が「債務上限の引き上げ」で合意しないと、米国債の利払いができず、デフォルトという前代未聞の事態に突入してしまうのだ。

「民主党と共和党が話し合いを続けているが、野党の共和党は妥協しようとしない。とくに下院の“ティーパーティー系”50人は強硬です。オバマ大統領を助けるつもりはサラサラない。共和党関係者のなかには“デフォルトに陥っても構わない”“デフォルトが起きたらどうなるか見てみたい”と考えている者までいるほどです」(議会事情通)

 もし、アメリカがデフォルトに陥ったら、世界経済はどうなるのか。
「最後は共和党も妥協すると思う。株価を下げたい連中が危機をあおっているのでしょう」と断りながら、東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満氏がこう言う。
「実際に起こったら、世界中が“えっ!”と、思考停止になるはず。まず一斉に株が売られる。借金ができなくなったアメリカは、強制的に緊縮財政を強いられるから、その後、大不況に突入するのは間違いありません」

 株式アナリストの黒岩泰氏はこう言う。
「基軸通貨国がデフォルトに陥ったことは過去、例がない。初めての経験だけに世界経済はパニックになるでしょう。恐らく、株も債券も、売れるモノはすべて売られ、現金に換金される。一番の問題は、信用できるモノがなくなることです。銀行への取り付け騒ぎや、預金封鎖が起こりかねない。リーマン・ショックの比ではない。アメリカ発の金融危機です。なかでも米国債を大量に保有している中国と日本は、米国債が暴落し、大打撃を受けるはずです」

 アメリカの凋落が始まっているのは、確かだ。 .