朝鮮半島に緊張ふたたび?

正式に、金正恩独裁体制を宣言した北朝鮮に、韓国の朴大統領がかみつきました。あとはお決まりの非難合戦ですが、これが韓国の外交姿勢に微妙に影響を与える可能性があります。

韓国内部でもっとも深刻なのは、「反日」「克日」の葛藤ではなく、北朝鮮をめぐる意見の分裂です。まがりなりにも「抗日パルチザン」とよべる勢力は北朝鮮建国メンバーしかいません。韓国を建国した人々の多くは全力で大日本帝国に忠誠を尽くし、第2次世界大戦後の「独立」もアメリカから与えられたものです。

それゆえ、「国家としての正統性は北朝鮮のほうが上」というコンプレックスに、70年もの間悩まされてきたといいます。北朝鮮はずっと韓国を「南傀儡」と蔑んできましたが、これに対する有効な反論を韓国人は持っておらず、それゆえ、国論が倒錯してきたといえます。私たち、自由主義先進諸国が戸惑う他のない公然たる「北朝鮮シンパシー」や、定期的に繰り返される「反米」「反日」のヒステリーは、こうした屈折した事情が背景にあるとされています。

ただし、現実的な脅威が迫ったときには、「精神的な鬱屈」などは吹き飛び、ころりと掌を返して米国や日本にすり寄ってくるのもいつものパターンです。このたび、北朝鮮で異変が起きたのを受け、ようやく朴大統領は日本ではなく、北朝鮮にかみつきました。また、中国の防空圏設定に驚いて対抗措置を講じましたが、これへの日米の支援も不可欠です。

ワールドメイトの氷見神事を契機に、東アジアの情勢が急に動き出しました。韓国が積年の問題を解決し、大人になり、日本と友好的なパートナーになってくれるよう切に祈ります。



■北の社説「正恩独裁」移行を明言 韓国大統領、呼び捨て非難「金正恩は恐怖政治」

2013.12.10 23:35

【ソウル=名村隆寛】北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は10日、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の叔父、張成沢(チャン・ソンテク)氏を国防副委員長など全役職から解任した政治局拡大会議(8日)についての社説を1面に掲載、「金正恩同志を中心とする党の組織思想的統一を一層強化していく上で重要な意義を持つ」と強調した。さらに、粛清を機に「唯一指導体系を確立すべきだ」とも主張、事実上の“金正恩独裁体制”への移行を明言した。金日成(イルソン)主席死去(1994年)後にみられた強硬論調と似ている。

 一方、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は10日の閣議で、張氏失脚について「北朝鮮は現在、金正恩の権力強化のため大規模な粛清を加えつつ、恐怖政治を行っている」と、金第1書記を呼び捨てで非難した。

 ラヂオプレス(RP)などが伝えた社説は「反党・反革命分子の張成沢一味は敵対勢力の反共和国(反北朝鮮)策動に便乗した逆賊集団」と断定。「国の経済事業と人民生活向上に莫大(ばくだい)な支障を与えた」などと非難した。